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2024/11/23
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ピラティス資格の種類と協会・団体は?

ピラティスコラム

この記事の監修者

中野 彩杏

幼少期より新体操、モダンダンスを学び、高校卒業とともに上京、ダンサーとして舞台で踊る。
踊りの稽古中に足を怪我したのがきっかけでピラティスを始める。
身体を楽に動かせる感覚と心身ともに整っていく感覚に魅了され、地元福岡に戻った後、出産を経て、stott pilates mat&reformerの資格を取得。
新体操講師、ダンス講師をしながらピラティスインストラクターとして福岡のスタジオで約5年間勤め、その後独立。
お客様1人1人のお悩みに寄り添ったレッスンをモットーにプライベートレッスン中心の個人スタジオを開講。
熊本への引っ越しを機に、現在はTwoThreeにてグループレッスン、プライベートのレッスンをはじめ、養成、スタッフ向け研修を担当している。

ピラティスインストラクターになるには、国家資格などが存在しないため実際には必要ありません。 資格がなくても活躍はできますが、取る際は民間団体による資格試験を受けることになります。
目次

ピラティス資格のメリットと種類

資格取得のメリット

・資格の勉強を通じて得た知識で自分自身のパフォーマンスを向上に繋がります。 ・解剖学や呼吸、筋肉などを深く学びセルフケアを行えるので健康維持ができます。 ・ピラティス以外の仕事にも幅を広げることができます。

キャリアアップの機会

ピラティススタジオや、スポーツジム。また、独立して活躍していく事も可能です。

質の高い指導力の獲得

ピラティスには、基本となる原則・重要なポイントが8つあります。 1.呼吸(Breathing) 2.集中(Concentration) 3.センタリング(Centering) 4.コントロール(Control) 5.正確性(Precision) 6.リズム/フロー(Rhythm/Flow) 7.身体全体の動きの結合(Whole Body Movement) 8.バランスの取れた筋肉(Balanced Muscle Development) 原則を取り入れることで、ピラティスがもたらす様々な効果を実感しやすくなります。

国際的な認定を受けることができる

ピラティスには、PMA(Pilates Method Alliance)という国際団体があります。 PMA=指導者の国際的な教育水準を設定しているものになります。 世界的に通用する資格を取りたい場合は、PMA加盟団体の資格取得が必要です。

ピラティス資格の種類

ピラティスの資格には、大きく2種類の「マットピラティス」と「マシンピラティス」があります。

マットピラティス

マットの上で行うピラティスです。流れるような一連の動きで動いていきます。 姿勢の改善や体幹の強化、引き締めなどに繋がり、身体全体をまんべんなく鍛え上げたい方にオススメです。

マシンピラティス

専用のマシンを使って行うピラティスです。 マシンには、リフォーマー、チェア、キャディラック、トラペゾイドなど様々な種類があります。 バネや滑車などの仕組みを使って、体幹を中心に筋肉を効果的に鍛えることができます。 ダイエットや健康維持、ケガのリハビリ、特定のスポーツのパフォーマンス向上など、目的に合わせてマシンを使い分けていきます。

コンプリヘンシブピラティス

マットとマシン両方を使って行うピラティスです。 目的に合わせて動きをそれぞれ組み合わせることができるため、少人数やパーソナルでのレッスンで行います。

ストットピラティス

オリジナルのピラティスメソッドに現代的アプローチを加えたピラティスです。 エクササイズやリハビリテーションの原理に基づいたものです。

ヨガピラティス

ヨガとピラティスを組み合わせたもので、ヨガは柔軟性を高めること・精神安定効果が主な目的です。 ピラティスは筋力アップや体幹を鍛えることが主な目的です。 それぞれの良さを組み合わせることにより、ストレス発散効果や爽快感を得ることができます。

シニアピラティス

高齢者の肉体的特徴を考え、筋肉が衰え始めた方に効果的なピラティスです。 弱りやすい筋肉や姿勢分析から、椅子に座ってできるシニアピラティスエクササイズや、 ベッドで寝たままできる、シニアピラティスアプローチエクササイズなどがあります。

医療ピラティス

医療や介護の現場で、心や身体の不調や機能改善を目的に行うピラティスです。 身体をいかに意識して(コントロール)、自在に動かせることを目的とし、各種疾患の予防や治療に適するよう考慮したものです。

理学療法士向けピラティス

ピラティスは、医学的根拠を用いエクササイズを考案しています。 理学療法士の医学的知識とピラティスの医学的なエクササイズを加えることで、衰えた筋力の改善や体力の低下を元に戻す効果が、さらに期待できるようになります。

資格取得の方法と主要な協会・団体

資格取得の方法と主要な協会・団体

資格取得の方法

ピラティスの資格は、マットの資格を取得後にマシンの資格を取得するように、順番を決めて取得していくものと、マットの資格とマシンの資格を両方同時に取得する方法があります。 通学やオンラインでの資格取得も可能で、それぞれのメリットとデメリットを見てご自身に合ったコースを探してみて下さい。

スタジオでの通学

メリット 1.しっかり身体に動きを身に着けられながら学習できます。 対面で学んでいくので、動き一つ一つを正しい動きで、どの部分に効いているかを体感することができます。また、動きの修正もしてもらえるので、より知識が深まります。 2.勉強スケジュールを組み立ててくれて様々なコースがあります。 短期集中コースや、数か月や数年にわたる長期コースと自分に合ったコースで学ぶことができます。年齢問わず一緒に学んでいく仲間もできます。 3.取得後の活動など心配が減ります。 資格取得後の働き方や、お仕事についてのアドバイスなどもあり、卒業してからも安心できるサポートがついています。 デメリット 1.事前に日程調整が必要となってきます。 スケジュールが組まれた学習となる為、育児や仕事をしている方は事前に時間を作れるように前もって準備が必要となります。 2.スタジオを選ぶ基準が変わります。 スタジオを選ぶ際、お住いの地域から通いやすい所か、通いたいスタジオで探していくのかで分かれていきます。通いたいスタジオが遠方にある場合もあるので、通学時間も視野に入れて考えていきましょう。 3.選択するコースによって費用が変わってきます。 比較的にオンライン講座の方が、スタジオ通学より費用を抑えることができます。 受講期間の長さや、平日コースや休日コースなどでも費用が変わっていくので、ご自身に合うコースを選びましょう。

オンライン講座

メリット 1.自分のライフスタイルに合わせて、好きな時間に学習することが可能です。 まとまった時間を確保しにくい方や、仕事や育児などの合間に少しずつ学習することができます。 2.周りの人とのスピードなどを気にせず学習ができます。 聞きそびれることや、勉強のスピードについていけなくなる心配がなく、しっかり理解しながら自分のペースに合わせて学習できます。 3.ネット環境があればどこでも受講が可能です。 スマートフォンやパソコンなどで、自宅にいなくても受講できます。また、動画で何回も見返しながら復習ができます。 デメリット 1.正しい動きやデモンストレーションを行う相手が必要になります。 主に動画での学習となるので、実際に相手へ伝わりやすい言葉や動きを伝える練習が必要となります。 2.取得できる資格が決まってきます。 マットピラティスは、マットを使用しオンラインで可能ですが、マシンピラティスは、マシンを使用していくので、オンラインではなく対面での取得となります。 3.オンラインで取得できるスクールが限られてきます。 国内色々な所で資格取得はできますが、世界的に有名な所は通学での発行となる為、オンラインに対応している所での資格となります。今後働く際に、有利となるのは知名度の高い所で取るのがおすすめです。

ハイブリッドコース

現在、ピラティスのハイブリッドコースを開催しているスタジオは少なく限られていますが、対面とオンラインのメリットを生かして学ぶことができます。 ・ご自身の都合に合わせて効率よく学べて、講義部分は動画で事前に学ぶことができます。 ・エクササイズや姿勢などは対面で学び、通学時間も短縮することができます。

主要な協会・団体

ピラティスにも流派があります。様々な目的を持った方々に合わせたピラティスを作っていったことにより、複数の流派が生まれました。代表となるものをいくつか紹介していきます。

PHIピラティス

米国拠点で、クリスティン・ロマニ・ルビィ氏が創設した教育団体です。 PHIピラティスは、リハビリテーションに重点を置いて、その知識を学ぶことができる流派になります。 主に、姿勢矯正に効果のあるエクササイズを展開し、肩こり・腰痛・関節痛の改善へ身体の活性化を目指すのが特徴です。

BASIピラティス

1989年にアメリカ・カリフォルニアに、ラエル・イサコウィッツ氏が創設した教育団体です。 BASIピラティスは、世界40カ国にわたる世界最大規模の流派で、科学的知識・ダンス・ヨガなどの様々な要素を組み込んでいます。“流れるような無駄のない動き”が特徴です。

PMAピラティス

アメリカに本部を構えるピラティスの国際的な非営利組織です。 PMA(ピラティス・メソッド・アライアンス)に所属している資格団体は、「世界で通用する水準のピラティス団体である」と認められています。

ポールスターピラティス

1992年にマイアミでブレント・アンダーソン氏とエリザベス・ラーカム氏が創設した教育団体です。 ポールスターピラティスは、ピラティスと臨床治療を融合させたリハビリテーションに優れた流派です。実践と対話を重視し、ピラティスを行う中で観察やティーチングを行いインストラクター向けの教育を特徴としています。

STOTTピラティス

1988年にカナダ・トロントでモイラ・メリスー氏が創設した教育団体です。 STOTTピラティスは、ケガを回避し、しなやかな筋肉とリラックスした心身を目指すことを目標にした流派です。 一つ一つのエクササイズに対して、各人に合ったカスタムやモディフィケーション(修正)をしていくことが特徴です。

ピラティス資格取得後のキャリアと求人情報

ピラティス資格取得後のキャリアと求人情報

インストラクターとしての活躍

資格取得をしたことで、学んできた身体の知識や実践の経験を活かして、スタジオ勤務や業務委託などの就職や業務に優位になります。 経験が浅い場合でも、周りのインストラクターから学びながら経験を積んでいくこともできます。

セラピストやトレーナーとして活躍

資格取得後のそれぞれの活躍の方法をいくつかあげていきます。 ・セラピストは、ピラティスについての基本原則を理解し、集中力.創造力.身体の動かし方.呼吸法などで人それぞれに合わせて提供していくことです。 ・トレーナーは、ピラティスをスタジオやジムでピラティスを教えていきます。 ジムのトレーニングには、体に負荷がかかるトレーニングもありますが、ピラティスを取り入れることで負荷の緩和に繋がっていきます。 同じピラティスでも、体の具合や姿勢などにより、適したレッスンメニューを提案していきます。

独立開業のアイデア

独立してピラティスを提供していく際により必要になっていくのは、エクササイズだけでは無く、その人に合わせたピラティスを提案できることです。 また、スタジオ運営のノウハウやマーケティング、プロモーションなどの経営学を身につけることが必要です。 場所自体は、スタジオでも自宅をスタジオとして提供することも可能で、時間も調整しやすいです。

他ジャンルとの融合

その他にも、医療とフィットネスの融合した痛みのある関節疾患、整形外科術後、脳卒中のリハビリなどの分野にも多く活用することができます。

資格取得後の求人

求人を探す際は、ヨガやピラティス、フィットネス系に特化した求人サイトを探し、働き方も正社員から業務委託やアルバイトもあります。

学習内容とおすすめの養成スクール・講座

解剖学

ピラティスの効果を引き出すために、身体の構造を理解して、上半身、下半身、体幹、筋肉の種類や骨格などについて詳しく学びます。

エクササイズと動きの理解

ピラティスでは、ストレッチのように「伸縮させる」という動きではなく、柔軟性や筋力を高めていきます。主に、コア(横隔膜/腹横筋/多裂筋/骨盤底筋郡)と呼ばれる部分を鍛えるエクササイズです。 エクササイズには分類があり、誤った動きや、人によっては禁忌もあるためしっかり学んでいきます。

呼吸法と姿勢の評価

ピラティスの呼吸法は、胸式呼吸です。日常生活では腹式呼吸で鼻から吸ってお腹を膨らませて口から吐きますが、胸式呼吸は、お腹を薄く保ちながら鼻から吸う時に肋骨を広げるように胸を膨らませます。 吐く時は、肋骨を締めるように胸を縮めます。姿勢もとても大切です。 立った時に耳-肩-お尻(骨盤の中心)-ひざ-外くるぶしが一直線になっている状態で、背骨の3つのカーブ(首、背中、腰)が自然なS字カーブを描いている必要があります。 猫背や反り腰、ストレートネックや巻き方など、様々な姿勢があるので正しいアライメントを学んでいきます。

指導法・プログラミング

レッスンを提供する際に効果的な声掛け・指示を行います。 言葉での指示や、体に触れて指示するもの、分かりにくい動きでは、実際にエクササイズを見せて指導していきます。 「誰に、何を目的としたレッスンを提供したいのか」を考えて、全身を使いバランスの取れたプログラミングを組み立てていきます。

人気養成スクール紹介

沢山のスクールがある中で、人気な所をいくつかご紹介していきます。 ・BASI  BASIは世界最大級のピラティス教育団体です。養成コースは、質の高さで評価されております。 ・balanced body balanced bodyはピラティスマシンのトップシェアメーカーが運営する教育団体です。ピラティスマシンメーカーが母体のため、マシンを使ったエクササイズの充実に強みがあります。 ・ヨギー・インスティテュート ヨギー・インスティテュートは、全国展開をしているヨガスタジオ「スタジオ・ヨギー」と同じ会社のインストラクター養成スクールです。 ・YMCメディカルトレーナーズスクール YMCでは、ヨガ以外にもピラティスの資格も取得可能です。全国に校舎があり安心の大手スクールです。

受講者の口コミ・体験談

・30時間の実践練習があり、課題も100時間などアウトプットできたので、インストラクターとして考えを深めることができました。 ・お客様の体の状態にあわせてサポートできるよう、バリエーション豊富なエクササイズを学べたことです! ・普通のマット・マシン2種類以外にもシニア・医療向けのコースがあり、仕事の幅も広がりました。 ・講師の先生がしっかり質問に対して答えて下さって、分からないまま進むという事がまったく無かったです。

ピラティス資格関連書籍とまとめ

ピラティス指導法

・コントロロジー ピラティスメソッドの原点 (ジョセフ・H・ピラティス著) 「ピラティス」がどのようにうまれたのか。ピラティス基礎が詰まっており、初心者から上級者まですべての方におすすめです。 ・最新 ピラーティスアナトミィ (ラエル・イサコウィッツ著) 46種類のピラティスが学べて、自分のレベルに調整が可能。初心者の方には学習しやすいです。

解剖学や運動学

・姿勢の教科書 (竹井仁著) 中級者~上級者向けの本ですが、初心者の方も分かりやすいです。 ピラティスのためだけではなく、日ごろから使える知識が満載です。 ・筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト辞典 図が大きく、カラーで見やすく、筋肉やその動きを確認しやすいです。

ビジネスマインドやエンパワーメント

・社員の力で最高のチームをつくる<新版>1分間エンパワーメント (ケン・ブランチャード著) 組織がエンパワーされたとき、意欲あふれる社員の存在のよって起業の柔軟性が増し、財務の健全化が実現する。 ・7つの習慣 (スティーブン・R.コヴィー著) 個人や組織の発展に必要な習慣を7つ示し、それらを身につけることで成功につながると説く書籍です。

成功事例や体験談

・著者の失敗談もたくさん出てきて、ちゃんと経験から学んできた立派な人だなと感じました。 重要事項と緊急事項を判断し、重要事項を優先できるようになりたい。そのためには、普段から自分の中の優先順位を意識できるようにならなくてはならないと考えさせられました。

この記事の監修者

中野 彩杏

幼少期より新体操、モダンダンスを学び、高校卒業とともに上京、ダンサーとして舞台で踊る。
踊りの稽古中に足を怪我したのがきっかけでピラティスを始める。
身体を楽に動かせる感覚と心身ともに整っていく感覚に魅了され、地元福岡に戻った後、出産を経て、stott pilates mat&reformerの資格を取得。
新体操講師、ダンス講師をしながらピラティスインストラクターとして福岡のスタジオで約5年間勤め、その後独立。
お客様1人1人のお悩みに寄り添ったレッスンをモットーにプライベートレッスン中心の個人スタジオを開講。
熊本への引っ越しを機に、現在はTwoThreeにてグループレッスン、プライベートのレッスンをはじめ、養成、スタッフ向け研修を担当している。