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2024/12/04
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ピラティスとヨガの違いとは?

ピラティスコラム

この記事の監修者

上水流 夏希

2022年11月 自由ヶ丘ピラティスアカデミーリフォマーピラティス修了
その後TwoThree鹿児島店オープニングよりインストラクターとして勤務、現在に至ります。

健康や体づくりのために「何か運動を始めたい!」とピラティスの体験に来られる方は少なくありません!そのような方々の多くから「ピラティスとヨガはどう違うの?」と質問を受けることがあります。 「体験に行きたいけどピラティスとヨガどっちが良いのかな…」と迷っている方も多いはず!ここでは、ピラティスとヨガの違いを様々な視点から解説していきます!

歴史と起源

まずは、それぞれの成り立ちからご紹介!「どっちが古いの?」「誰が考えたの」といった素朴な疑問を解説していきます!

ピラティスの歴史

ピラティスは1920 年代にドイツ人のジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスによって考えられたボディコンディショニング法です。当初は「ピラティス」という名前ではなく「コントロロジー」と名づけられていました。 また、ピラティス氏は幼い頃は病弱で、体操やヨガ、ボクシングなど様々なトレーニングをして、自分の病弱さを克服していったと言われています。この経験がのちにピラティスを生み出すきっかけの一つとなっていくのです。

ピラティスが生まれたきっかけ

きっかけは、1914 年の第一次世界大戦。イギリスで看護師として働いていたピラティス氏は、「怪我をした人が寝たきりで体の機能を回復させる方法はないのか?」と考えました。 そして、ピラティス氏はベッドマットレスのスプリングを取り外しオリジナルのリハビリ器具を発明しました。これがのちにキャデラックと呼ばれるピラティスマシンの基盤となっています。こうしてピラティスが発祥したのです。

ヨガの歴史

ヨガの起源は今から約4500 年前(紀元前2500 年)頃、インド地方に生まれたインダス文明まで遡ります。文献などには残されていませんが、座禅を組んだり、瞑想をしたりする人が記された出土品が見つかっていることから、ヨガの起源だと言われています。 それまでも修行法として広まってはいましたが、「ヨガ」として文献に残されているのは2~4世紀頃。インドの哲学者パタンジャリが『ヨーガ・スートラ』という文献を編纂し、「ヨガの考え方」や「悟りを開く方法(八支則)」が書かれている。 この当時のヨガは、運動やエクササイズではなく、哲学(考え方)として残されています。

ヨガが現代の形になったきっかけ

哲学として生まれたヨガですが、現代ではエクササイズとして人気が出ています。もともとは座禅を組んだり、瞑想をしたりすることが悟りを開く方法とされていたのですが、多くの人は「難しい」と感じていました。瞑想をしたことがある人は、瞑想中に違うことを考えてしまったり、周りが気になったりしたことがあるかもしれません。そのような人にためにアーサナ(ポーズ)や呼吸法を使って、自分の体や呼吸に集中しやすい環境を作り、瞑想状態に導こう!と考えられたのが今のヨガの形(ハタヨガ)です。

それぞれの目的

それぞれの目的

ピラティスの目的

「コントロロジー」はcontrol(統制・制御)+-logy(~学・~論)の二つの言葉からなり、ピラティス氏は「「Contrology とは体と心、精神の完全な調和を目指すこと」と定義しています。 ピラティスは、自分の体と心、そして精神をコントロールしながら安定した状態に導くことを目的としています。

ヨガの目的

ヨガは悟りを開くことを目的としています。悟りとは、自分の心(感情)に左右されず、本当の自分(真我)を見つめること。荒れ狂った海のような状態ではなく、凪のような穏やかで静まった状態を保つことです。このような状態に自分を導くことがヨガの目的です。

それぞれの効果

それぞれの効果 では、具体的にどのような効果があるのでしょう?運動やエクササイズをするからには、効果が気になりますよね?ここからは具体的にそれぞれの効果について解説していきますので、ご自身の目標と照らし合わせながら読んでみてください。

ピラティスの効果

ピラティスのエクササイズはインナーマッスル(深層の筋肉)を意識したり、使ったりすることを大切にしています。インナーマッスルは人間の骨格近くに位置しているものが多く、姿勢を維持したり、関節を安定させたりする役割を担っています。 この部分を鍛えていくことで、 「全身の筋肉バランスが整う」 「姿勢改善」 「不良姿勢が引き起こす不調の改善」 などの効果が期待できます。

ヨガの効果

現代のヨガではアーサナ(ポーズ)を取り入れるものがほとんどです。アーサナを通して、集中や心の安定を目指すことができ、 「筋力UP」 「自分と向き合う時間をとれる」 「心が安定し、リラックスする」 などの効果が期待できます。

レッスン内容の違い

それぞれ、ピラティスではエクササイズ、ヨガではアーサナ(ポーズ)を用いてレッスンをしていきます。

ピラティスのエクササイズ

ピラティスでは、動的エクササイズを多く用います。「動きながら姿勢をキープできるか」「関節や骨を正しく動かせるか」など動きを通して自分の体をコントロールすることを習得していきます。

ヨガのアーサナ(ポーズ)

ヨガでは、静的エクササイズを多く用います。一つのアーサナ(ポーズ)を「同じ状態でキープし続ける」「不安定なアーサナ(ポーズ)でバランスを取る」など維持することを通して、心の安定や集中を習得していきます。

呼吸法の違い

ピラティスとヨガはどちらも呼吸を大切にしています。それぞれ目的に合わせた呼吸法を用いていますので、ご紹介していきます。

ピラティスの呼吸法

ピラティスでは胸式呼吸を主に用います。胸式呼吸をすることで腹圧が高まった状態を作ることができ体幹を安定させることができます。胸式呼吸には、交感神経を優位にする働きもあるので、体を活動的にしたり、目を覚ましたりする効果がある。また、呼吸の際には「鼻から吸って、口から吐く」のが基本。

ヨガの呼吸法

ヨガではいくつかの呼吸法を場面に合わせて使い分けています。アーサナ(ポーズ)をキープする際は胸式呼吸で体幹を安定させ、瞑想などは腹式呼吸で体をリラックス状態に近づけます。 また体のバランスを整える効果があると言われている「片鼻呼吸」、体を温め、血流循環や内臓器官の活性化にもよいと言われている「ウジャイ呼吸」、肺や横隔膜、腹筋などを積極的に動かす「カパラバティ呼吸法」なども使用することがあります。 呼吸の際は「鼻から吸って、鼻から吐く」のが基本。

どちらを選ぶべきか

ピラティスとヨガは、目的もレッスン内容も効果もそれぞれことなります。「どちらが良い」ではなく、自分の目的や期待する効果により近い方を選ぶのが良いでしょう。 また、一口にピラティスやヨガと言ってもスタジオやインストラクター、レッスン内容によっても様々ですので、気になるスタジオやレッスンがあったら、まずは体験に行ってみて自分でどのようなものか感じてみることがおすすめです。 また、どちらか一方を選ばずに、自分の体調や気分によって使い分けるのも良いでしょう。ピラティスは、午前中~お昼にかけて行うと交感神経が優位になり1 日をよりアクティブに過ごすことができます。一方ヨガは、夕方~寝る前にかけて行うと副交感神経を優位にし、リラックスした状態で1 日を終えることができます。

適している人のタイプ別

ピラティス

・老若男女、様々な方に対応できる ・ピラティスを通して、自分の体を知り、改善していきたい人 ・私生活からくる不調や、不良姿勢などを改善したい人 ・運動習慣を身に着けたい人

ヨガ

・心の安定やリラックス効果を重視する人 ・リラックスしながら、適度な運動をしたい人 ・運動習慣を身に着けたい人

まとめ

ピラティスとヨガの違いを、いろんな角度から解説しましたがいかがでしたでしょうか? ピラティスにもヨガにも興味がある方、やってみたいけど不安だなという方、こちらの内容を参考に一度体験レッスンに行ってみてください。 運動を通して、自分の体や心に目を向けてみませんか?

この記事の監修者

上水流 夏希

2022年11月 自由ヶ丘ピラティスアカデミーリフォマーピラティス修了
その後TwoThree鹿児島店オープニングよりインストラクターとして勤務、現在に至ります。