ピラティスは、心身の健康とバランスを高めるエクササイズとして人気を集めています。 その効果をより多くの人に伝えるために、インストラクターの資格を取得したいと考える方も多いのではないでしょうか。 この記事では、ピラティスの資格の種類と特徴、選び方や取得方法について紹介します。
目次
ピラティスの資格とは?
ピラティスインストラクターになるために、国家資格は必要ありません。 知識と経験があれば誰でもピラティスを教えることができます。 しかし、多くのピラティス教室・スタジオ、フィットネスジムでは、ピラティス指導の資格を持ったインストラクターを優先して採用する傾向にあります。 また、ピラティススタジオや教室を運営する場合も、資格を有するインストラクターが運営するほうが、顧客からの信頼度が高くなるでしょう。そのため、ピラティスインストラクターを目指す人は、自分の技術を証明し、キャリアの可能性を広げるために、資格を取得する場合が多いです。
ピラティスの資格取得がおすすめな人
ピラティスの資格取得は、以下のような人におすすめです。●ピラティスインストラクターを目指す人
●ピラティススタジオ・教室を開業したい人
●ピラティスをより深く理解したい人
●解剖学・生理学的観点から身体の理解を深めたい人
●正しいピラティスの動きをマスターしたい人 など
インストラクターになるつもりがなくても、より深くピラティスのことを知り、正しい動きを学びたい人は、ピラティス資格の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
ピラティスの資格にはどんな種類がある?
ピラティスの資格は大きく分けて「マットピラティスの資格」と「マシンピラティスの資格」の2種類があります。マットピラティスの資格
マットピラティスの資格は、マットの上で行うピラティスの技術を教えるインストラクターになるためのものです。 資格取得のための講義では、主にピラティスの基本的な原理、動作の正確な実行方法、クラスの構築方法などを学びます。 特別な器具を必要としないため、マットピラティスの資格を持つインストラクターは、マットを敷くスペースがあれば、レンタルスタジオや自宅、フィットネスクラブ、ヨガスタジオ、ウェルネス施設など、さまざまな場所で教室を開くことが可能です。マシンピラティスの資格
マシンピラティスの資格は、リフォーマー、キャデラック、チェアなど、ピラティス専用の器具を用いたピラティスの技術を教えるインストラクター資格です。 資格取得には、各種マシンの操作方法や安全な使用方法、プログラムの組み立て方が含まれます。 マシンピラティスのインストラクターは、専門のスタジオやリハビリテーション施設での需要が特に高いです。ピラティスの資格を選ぶポイント
ピラティスの資格にはさまざまな種類があるため、どの資格を取得するべきなのか、迷ってしまう方も多いです。 続いては、取得するピラティス資格の選び方、注目したいポイントについて紹介します。PMA認定のピラティス団体
ピラティス資格を取得する際は、資格試験を運営している団体が、PMA(ピラティス・メソッド・アライアンス)の認定を受けているかどうかを確認しましょう。 PMAとは、アメリカに本部を置く非営利組織で、ピラティス関連の国際的な資格や、指導者教育の基準を認定しています。取得できる資格
ピラティスの資格には、主に以下の3つの種類があります。 どのエクササイズのインストラクターになりたいかを考えて、取得する資格を選ぶようにしましょう。種類 | 概要 |
マットピラティス | ヨガマットの上で行うタイプのピラティスの指導者を目指す資格 |
マシンピラティス | ピラティスマシン(リフォーマー等)を使用するピラティスの指導者を目指す資格 |
コンプリヘンシブ | マット、マシンのどちらのレッスンにも対応できる指導者を目指す資格 |
受講方法
ピラティスの資格の取得方法は、主に以下の2種類があります。受講方法 | メリット |
養成スクールに通学する | ・実際に体に触れながら学べる |
・デビューレッスンや就職サポートがある場合も | |
オンラインで資格講座を受講する | ・交通費や移動時間がかからない |
・居住地に関係なく受講できる |
受講期間
資格取得に必要な受講期間は、団体によってさまざまです。 数日で取得を目指せる資格もあれば、最低でも数ヶ月かかるものもあります。 「まずは気軽に取得できる資格から挑戦したい」「時間をかけてじっくりとピラティスを学びたい」など、目的や希望に合うかどうかを確認してから申し込みをしましょう。受講条件
ピラティスの資格は、受講条件やレベル別コースが定められているのが一般的です。 自分のレベルに合っているかを確認しながら、適切な資格の取得を目指しましょう。受講費用
資格取得にかかる費用も、団体によって違いがあります。 特に、PMA加盟団体の資格やマシンピラティスの資格は、受講費用が高額になりがちです。 仕事としてピラティスインストラクターを目指すなら、資格取得に高額の費用をかけても良いかもしれません。 一方で、自身の知識や技術を高めることが目的であれば、予算をあらかじめ決めて、その範囲内で探してみてはいかがでしょうか。ピラティス資格の取り方
ピラティスの資格を取得するには、資格取得プログラムを提供するPMA加盟団体を選び、講義やトレーニングなどのコースを受講しましょう。 コースの受講が終了したら、必要な実習時間などを満たしたうえで、筆記試験や実技試験に挑戦します。試験に合格するとピラティス指導者としての資格が認定されるのが一般的です。 資格取得後も、インストラクターとしてのスキル向上や最新の知識の習得を目的に継続的なトレーニングを行うことが推奨されています。おすすめのピラティス資格はどれ?資格の取り方と取得方法
ピラティスの資格が取得できるおすすめのPMA加盟団体は、以下の8つです。 ・BASI Pilates・PHI Pilates
・Polestar Pilates
・STOTT PILATES®
・balanced body®
・MAJOLI
・Peak Pilates
・FTP Pilates
それぞれの団体について、詳しく紹介します。
BASI Pilates
団体名 | BASI Pilates |
本部 | 米国(南カリフォルニアニューポートビーチ) |
特徴 | 日本で最も歴史のあるピラティスインストラクター養成スクール |
取得できる資格 | マット認定資格、コンプリヘンシブ認定資格 (マシン資格) |
受講期間 | 6ヶ月〜9ヶ月(マット資格のみの場合) |
受講方法 | スタジオ、オンライン |
受講費用 | (マットコース)298,000円〜 |
(コンペリシブ・ファンデーションコース)550,000円 |
PHI Pilates
PHI Pilatesは、理学療法とピラティスを融合させた教育プログラムを提供するピラティス団体です。リハビリテーションとパフォーマンス向上に重点を置いています。 そのため、PHI Pilates のピラティス資格は種類の豊富さが特徴です。 初めての場合は、基本コースのMat Ⅰ/ⅡまたはリフォーマーⅠのどちらかの受講からスタートとなります。団体名 | PHI Pilates |
本部 | 米国 |
特徴 | 文部科学省所轄の学校法人でもピラティスの授業を展開している |
取得できる資格 | マット資格1種、マシン別の資格7種など |
受講期間 | 1ヶ月~ |
受講方法 | 基本は通学、一部オンライン受講可能な講座もある |
受講費用 | (Mat Ⅰ/Ⅱ Instructor Course)254,100円 |
Polestar Pilates
Polestar Pilatesは、科学的なアプローチとリハビリテーションに焦点を当てたトレーニングを指導するピラティス団体です。理学療法士や健康専門家向けのプログラムが豊富な点も特徴です。 愛好者向けのGatewayコース(入門)では、比較的リーズナブルな価格で入門的な知識を身につけることができます。団体名 | Polestar Pilates |
本部 | 米国(カリフォルニア州・サクラメント) |
特徴 | 5,000を超えるPMA認定団体のなかでも、リーダーシップを取る4社のプラチナメンバーのうちの1つ |
取得できる資格 | ・マット |
・リフォーマー | |
・コンプリヘンシブ | |
愛好者向けのGatewayコース(入門)あり | |
受講期間 | ・Gatewayコース(入門)オンライン(3時間)+実技(2日間) |
・認定コース(プロフェッショナルレベル)オンライン(10時間)+実技3日間〜8日間 | |
受講方法 | いずれのコースも実技講義あり |
受講費用 | ・Gatewayコース(入門):70,000円(10月以降90,000円) |
・(マットコース)パッケージ料金:280,000円(10月以降 300,000円)+認定試験料金55,000円(10月以降 58,000円) |
STOTT PILATES®
STOTT PILATES®のピラティスは、現代的な生体力学とリハビリテーションの原則を取り入れたメソッドが特徴です。公認アカデミーで所定のインストラクター養成コースを受講し、資格試験に合格すると、ピラティス資格が取得できます。団体名 | STOTT PILATES® |
本部 | カナダ・トロント |
特徴 | STOTT PILATES®は、運動科学やリハビリテーションの最新原則に基づくピラティスメソッド。 |
インストラクター資格はSky Pilates Tokyoなどの公認アカデミーで取得可能 | |
取得できる資格 | レベル別のマット資格、リフォーマー資格など多彩なコースがある |
受講期間 | IMPコース初級/中級マットコースの場合、合計95時間 |
受講方法 | スタジオ受講のみ |
受講費用 | IMPコース初級/中級マットコースの場合、フル受講で257,000円+教科書等35,500円 |
balanced body®
balanced body®は、PMAの起源とも言われる教育団体です。 ピラティス機器の大手メーカーでもあり、幅広いフィットネスニーズに対応しています。 ピラティス資格は、東京都内だけでなく、大阪(心斎橋)や名古屋、静岡のスタジオでも講座を受講可能です。団体名 | balanced body® |
本部 | 米国(カリフォルニア州・サクラメント) |
特徴 | 世界102カ国以上で展開しており、世界で最も多くのピラティスインストラクターを養成している |
取得できる資格 | マット、リフォーマー、コンプリヘンシブのインストラクター資格 |
受講期間 | 3ヶ月〜6ヶ月、合計72時間受講 |
受講方法 | 通学が基本、一部オンライン可能 |
受講費用 | (マット資格コース)380,000円 |
(マット&リフォーマーコースセット)725,000円 |
MAJOLI
MAJOLIは、一般社団法人国際ヨガアカデミー協会の代表理事を務める横幕真理氏が設立したヨガ・ピラティス団体です。団体名 | MAJOLI |
本部 | 日本・東京(沖縄、ニューヨーク、ハワイに法人あり) |
特徴 | 日本人が立ち上げた団体で国際ピラティス協会公式認定校(IPAS) |
取得できる資格 | マットピラティスベーシック資格、 |
PRT30(PMA団体公式認定資格) | |
ヨガ関連資格も取得可能 | |
受講期間 | 2ヶ月 |
受講方法 | オンラインが基本、沖縄合宿コースあり |
受講費用 | (RPT30講座)228,200円 |
Peak Pilates
Peak Pilatesは、クラシックピラティスの伝統を尊重しつつ、モダンなアプローチを取り入れた教育プログラムが特徴です。 最高品質のピラティスを提供することを最大の目的とした「インストラクター養成プログラム」があります。団体名 | Peak Pilates |
本部 | 米国・フロリダ州 |
特徴 | アメリカのピラティス団体の中でも中心的な存在 |
一般愛好者だけでなく、トップアスリート、セレブリティからの評価も高い。 | |
取得できる資格 | ・エクイップメント認定資格3段階 |
・マット認定資格3段階 | |
受講期間 | (マット認定資格)1ヶ月〜 |
受講方法 | 基本は通学、一部オンライン可能 |
受講費用 | (ベーシックマット・インテンシブ)154,000円 など |
FTP Pilates
団体名 | FTP Pilates |
本部 | イギリス(ロンドン) |
特徴 | イギリス生まれのピラティス教育団体。 |
日本各地にも複数の公認アカデミーがある | |
取得できる資格 | ・FTP Basic Mat Pilates Instructor |
・FTP Basic Mat Pilates Plus Instructor | |
・Standing Pilates Instructor など | |
受講期間 | FTPベーシックマットピラティス養成コース:基本コース30時間+試験(筆記・実技) |
受講方法 | 通学のみ |
受講費用 | FTPマットピラティスベーシックインストラクター6日間コース:191,400円 ※公認アカデミーSATOKOピラティススクールの場合 |